歯科心理エピソード

ニックネームは「花ちゃん先生」

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このニックネームは私が旧姓花輪の時に、初診時5歳だった女の子がつけてくれたものです。

彼女は歯医者が大嫌いで、はじめは、椅子に座ることも拒否。座ってもポロポロ涙が出てしまう。勿論お母さんがそばにいないと絶対に無理でした。口を開けても数センチ。勿論器具は入りません。来院しても、本人が嫌がるため何もしないで帰ることもありました。

お母さんにお聞きすると、以前歯医者でとても怖い思いをしたとのこと。

お子さんなので1回の治療時間を長くすることは得策でないと考えました。いかに歯医者が怖い場所でないかということを解ってもらうべく、数回時間をいただき、沢山お話しして、できる事を、できる時に行なっていきました。

治療歯数は、10歯ほどあり、その内抜かなければならない(麻酔をしなくてはならない) 歯も残念ながら3歯ほどありました…。

結果彼女はトータル半年ほどですべての治療を終え、最終的には歯医者に来たい、歯の治療をしたいと言い、1人で椅子に座り大きく口を開けて安全に、問題なく治療を行うに至りました。

お母さんにしがみついて泣きながら来院していた小さな彼女が、「お母さんは受付で待っていて」と、1人で上手に治療を受ける姿に本当に感動しました。

今後、生えてくる永久歯をとにかく虫歯にしないようにケアして、歯を削る治療ではなく、歯を守るための治療をしていっていただければと心から切に願います。

その彼女がつけてくれたニックネームをこれからも大切にしていきたいと考えております。

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